220118 地面とのつながり

『砂山の家』

歴史家・建築家/藤森照信さんが何かの文章で
設計したある建物の足場が外れた時、土地との馴染みが悪いことに気付き
外壁と地面との間にある基礎を土を盛って隠したと書いていた。

建物には基礎が必要だが
それが外観を地面/基礎/外壁とそれぞれに分割してしまう。
建物が、地面からスッと立ち上がれば地に足が付いた印象になるが
基礎が間に入ることでその連続性が断たれる。

木造の場合、床下の通気(基礎断熱にすれば別だが)が必要になるので
通気口(スリット)は塞ぎたくない。
外壁の出幅に対して基礎幅を調整して作っておくことで今回のような納まりにした。

■基礎の仕上げは外壁の吹き付けをそのまま吹いている
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# by tsuji-chika | 2022-01-18 08:23 | 『砂山の家』 | Trackback | Comments(0)

220117 tone

『砂山の家』

玄関ポーチに貼られたタイル。
レンガ貼りでなく、芋目地(目地を通す貼り方)で貼って頂いた。
通常こういったアイテムを使う場合
アクセントという扱いをして、外壁の白に対して黒や茶色といった
違う色を持ってきがち。

しかし、そもそも個性のあるアイテムの場合
それを使うことじたいが既にアクセントとなっているので
どちらかというと、外壁の色、質感に寄せていったほうがうまく行く。

調子(tone)を合わせるという言い方をする。

目地の形式もそうでモダンな本体に対して
調子を合わすとなると芋目地が素直だという判断。
足すのではなく引き算で考えていく。

■タイルと目地がマットな質感
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# by tsuji-chika | 2022-01-17 13:52 | 『砂山の家』 | Trackback | Comments(0)

220111 手に触れるところ

『砂山の家』

家具に付けるつまみ。

独立する頃に影響を受けた故永田昌民さん(建築家)が言っていたことで
今でも大事にしていること。
『直接手に触れるところこそ大事にしなさい』

扉はシナ合板にペンキ塗り。
つまみはステンレスの鋳物。

これを逆転して
扉はメラミン、つまみはアルミのダイキャスト
といった組み合わせなんかを結構見る。

手に触れるのはつまみ。
こちらを大事にすると使っている人が心地良く
見た目もキュッと引き締まる。

床・壁・天井の優先順位は、足が直接触れる床材。

■お施主さんに選んで頂いたつまみ 素敵です
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# by tsuji-chika | 2022-01-11 12:19 | 『砂山の家』 | Trackback | Comments(0)

220105 初心に返る

『砂山の家』

クロスを貼る後ろ姿が几帳面な雰囲気だったので話しかけてみた。
若くて誠実そうな青年で好感が持てる。
あちこちで人出不足が叫ばれるなか探せば他にも選択肢がありそうなのに
黙々と作業をこなす姿は立派な職人だと思う。

塗装下地用のクロスとはいえ手を抜かず
誰も見ていないところでコツコツと作業できるのは本当に凄いと思う。
年始早々、素敵な若者と話ができた。

クロスは貼れて当然と誰もが思うが
下地のパテ処理から違いがでるもので、
2種類のパテを使い、3回に分けて塗ることで平滑度を増していく。
こんなところにも違いがある。

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# by tsuji-chika | 2022-01-05 16:18 | 『砂山の家』 | Trackback | Comments(0)

211223 選球眼

『砂山の家』

サンプル見本を作成頂き仕上げを決定していく。

KOBAUにフェザーフィール塗り/プラネットジャパン
シナ合板にEP塗りと拭き取り仕上げ
モラート塗り/フッコー
ラミナム/ラミナムジャパン
カーペット
と。

どれも微妙なニュアンスの違いを表現できる材料。
例えば、フェザーフィールには白ベースに
黒顔料を0.05%入れて頂いていたりする。
こうなると無限の組み合わせとなり迷宮に入る。

論理的に、「そっちはこーだからこっちはこうする」という攻め方もあるが
結局は理屈よりも直観がものを言う。

今回は、いくつかあるサンプルの中から
お施主さんの選球眼でテキパキと決めて頂いた。
全体の調子が整いキリっとした中に温かさを感じる仕上げになると思います。
楽しみです。

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# by tsuji-chika | 2021-12-23 08:12 | 『砂山の家』 | Trackback | Comments(0)