『重根の家2』
基礎工事。
日方工務店さんは『自社で』基礎の工事を施工されます。
『自社で』というのは
下請けの基礎屋さんに外注をするのが普通なのですが
日方さんの場合は自分のところで抱えている大工さん、職方を動員して作業を行う。
メリットとしては基礎から棟上げまで職人さんが変わらないということ。
一貫して同じ人に作業をしていただくことができる。
もちろん、構造体も手刻(てきざ)み(工場に外注するプレカットでない)で行われるので
常に同じ人が責任をもつことになります。
通常の基礎工事・プレカット・大工工事と三者に分かれるのがあたりまえだと思っていましたが
職人さんが変わらないことにより
先行して図面をよく確認していただけるところなどは監理者としてはとても助かります。
どの分野でも同じだと思いますが
分業化が進みすぎることで責任の所在がはっきりしない
プロジェクトに係わるモチベーションの低下などそれに伴う弊害を改めて感じさせられました。
■自社で職人さんを抱える工務店さんが少なくなりました(
ひとり親方)

辻・近川建築設計事務所