はたがわの薬局。
現場に立っていると必ず誰かに声を掛けられる。
メールで見たよと連絡もあれば、プッとクラクションを鳴らし通り過ぎていく人もいた。
それだけ海南市の結節点として皆が通る場所。
後ろの山にある看板は海南市の窓口である証拠。
さて、そんな場所に立つ薬局。
ドラッグストアーと派手に看板を上げればそれですむ話が
あいにくその引き出しは無い。
記憶を頼りに学生の頃みたヨーロッパでの薬局を思い出す。
石造りの外観に、暖色の明かりが灯り、看板の緑色が唯一薬局としての手掛りになっていた。
マットな質感にビビッドなグリーンが妙に目立ち、それは遠くからでも薬局だとわかった。
「コレデイコウ・・・。」
もともとはガレージ車庫。
こういった建物は飾り気や無駄な部分がまったく無いので
骨組みのプロポーションがとても良い。
http://tsujichika.exblog.jp/9734037/
改修のポイントは最小限の手数が鉄則なのでまわりに庇をぐるりと廻すだけ。
ひとつずつ寸法に落としていきバランスを調整する。
ガラリと様相を変えているが実はそれ程何もしていない。
それだけもともと持っていたプロポーションが良かった。
海南高校の大先輩であるオーナーからは
建築を楽しみながら、寛大な気持ちを持って仕事を見守って頂いた。
昨日、「品があってよろしい」と言葉を頂き、安堵の気持ちでいっぱいになった。
■オープンは10/15となります。処方箋のある方は是非!
辻・近川建築設計事務所が関らせて頂きました物件について
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実際に体感して頂くことでたくさんの発見をして頂けると思います
辻・近川建築設計事務所