都市計画の授業ではじめに習うのは、経済学。
シムシティーのように
街を自由にデザインできるものだと思っていた18歳の若者が
大学に入ってはじめて、社会を知ることになった。
それ以来、建築を学びながらも
どこか頭の片隅で経済を無視していては駄目だという思いが強くある。
さて、本題、
物欲なき世界/管付雅信著/平凡社。
個人消費が伸び悩み、断捨離、ミニマリストの生活が持てはやされ、
スマートフォンと最低限の衣食住さえあればそれで満足という若者が増えている。
(肌感覚としてもそう思う・・・。)
建築の世界で言えば、ゴージャスなシャンデリアよりも
天井から垂れ下がる白熱電球の灯りに価値が見出され
装飾よりもそこで生まれる、ライフスタイルに重きがおかれるようになってきた。
無印良品が、文房具から家までを手掛けるようになり
生活というカテゴリーのすべてを網羅しながら無印良品が作り出すライフスタイルを提案する。
アクタスやidee、BEAMSといった家具・ファッションブランドが
次々にスタイルブックと称して、従業員のお洒落な生活を本にまとめている。
世の中の流れについて、薄々と感じていたことを
この本は、様々な事例を持って紹介・説明してくれている。
「物を所有しない・欲しない時代」に建築を作る。
より建築の意味を考えさせられる時代になっていると思います。

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実際に体感して頂くことでたくさんの発見をして頂けると思います
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