160423 『奈良の家』-計画vol.3-

プロジェクトの道筋は、係わるすべての人が性善説に立つことによって遠くにいける。

特に住宅の場合、計画からスタートして最低1年~2年は
密な関係でお施主さんと建てる側がお付き合いすることになるのでその関係はとても重要。

不信コスト(「自分」の壁/養老 孟司著)に余計な労力と、能力を割いて
チャレンジをせぬままおそるおそる計画を進めることは、ただただ事務的な作業に終われ
建築を創造する楽しい部分を味わうことができない。例え同じ結果の建物が作られたとしても
満足感を得ぬまま、ただ苦い思い出だけが残る。

家を建てる時にお施主さんに必要な見極めはこの点に尽きると思う。
「性善説に立てるかどうか?」

今回のプロジェクトには登場人物が多かった。
積水ハウスさんの、営業担当Tさん、設計担当Yさん、コーディネーターのYさん、外構担当Nさん
現場担当Aさん、そしてお施主さんと、お施主さんが連れてきた設計士。。。

そして今回係わった人皆が前のめりになって、プロジェクトに集中できたことは大きかった。
積水さんにとっては、外様の設計士が入ることで普段必要の無い手間と労力が発生しとてもやりにくかったと思う。
しかし、そういった労を一切顔に出さず(私は敏感に察する方です(笑))
どんなことを提案するのか、どんな話をするのか、どんな考え方をするのか興味を持って頂きながら
接して頂いた。一度、皆さんで和歌山に来られ当事務所の建築を見ていただけたこともうれしかった。

奈良の打ち合わせが終わり帰りの車中。
ふわふわしていた自分の立ち位置がしっくりくるタイミングがあった。
各々がそれぞれの分野でプロフェッショナルなのだから、プロフェッショナルの力を積極的に発揮してもらおう。
そう考えることで、自分だけに残された役割を意識することができた。

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辻・近川建築設計事務所
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by tsuji-chika | 2016-04-26 07:08 | 『その他工事』
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