本屋さんに行くと
アジアン、北欧、アメリカン、モダン、和風、カントリー、世田谷ベース風・・・etc
と建築に関わる本がたくさん並び、それはさながらファミリーレストランのメニューのよう。
これから建築を建てようとする人は自分の好みの本を手にとり『我が家でも実現したい』と思う。
つくる側の住宅産業としては、このメニューに対応するように各社メーカーがスタイルを持ち期待に答える。
流行やニーズが変わればそれに対応するようにスタイルもうまく追従させる。
ニーズがあるからスタイルを決める。それが商売だと思う。
設計事務所としては、
王道のメニューの完成度を上げるか
未だ見ぬ新たな創作料理(スタイル)を常に作り続けるかそのどちらかがとるべきスタンスだと考えていた。
結果的にそのように建築を捉えている人(設計士)も多いと思う。
しかし、スタイルということで建築を見ていては好きか嫌いかという好みの問題で話が終わってしまう。
建築という大きな木の枝だけを見ていては弱く、
建築が飽きられ消費され、あっという間におもしろくなくなる。
以前も同じようなこと(
和風というスタイル)を書いたが、
本質的な幹の部分で建築を考え作っていきたいと思う。
それは好き嫌いという次元ではなくもう一歩手前のところで建築を捉えてみること。
漠然としてつかみにくい話だが
『艶』、『気配』、『生活』、『素材』、『場所』、『ゆらぎ』と言葉を手がかりに
建築の本当のおもしろさを見ていきたい。

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