『三重の家』
着工に向け工務店さん含めた打合せの為
三重県は御浜町へ。
道中、ただただ山道を走る。
スギとヒノキが植林された山の景色は
ほとんど変わらない。
その変わらない景色でも
ハッと印象が変わる瞬間があり車を停めては写真におさめる。
車中暇なので色々と考えてみた。
この印象の違いは
山の稜線、空との境界の輪郭の違いによるものだとわかってくる。
なだらかな境界、切り立った境界。
人は物や空間を知覚する時
無意識のうちに境を見ている。
白い大きな壁の真ん中を見続ける人はいない。
壁と床の境、壁と天井の境。
これが理解できると
建築においてはこの境の処理がいかに重要かがわかる。
壁に同じ素材を使っていても、
巾木の大きさや廻り縁の存在の有無で空間の印象が変わるのはその為だ。

辻健二郎建築設計事務所Instagram