常に疑う癖をもつようにしている。
『その常識は本当に正しいのか?』
樋について。
屋根があれば樋を付ける。これが常識。
しかし、数寄屋の軒先図集をみていると、樋を付けない納まりもあることに気付く。
和室に横になり外を眺める。軒先からポタポタと落ちる雨音も風情があって良いではないか・・・。
これが常識を疑った結果生まれた違う視点。
必ずしも樋が必要な場面でなければ
落ち葉が溜まる樋をわざわざ付ける必要はない。
その都度、無思考に樋を付けるということであれば
それ以外の選択肢が無くなり、設計にも思考にも深まりが生まれない。
設計のバイブル、
吉村順三の設計図集
が出たとき、吉村事務所でのスタッフがあまり考えないようになったと
何かの本で読んだことがある。
使いまわしの仕上表が危険なのは、疑うことを止めてしまうから。
面倒くさいが一から描くようにしている。
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ズントーのサーペンタインのパビリオンなんかも好例
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雨の様子
辻健二郎建築設計事務所Instagram