『広川の家』
リフォームは、攻めどころをどう押さえるかが大事。
クロスが新しくなったり、ガスコンロをIHに変えたりそういった視点だけでなく
せっかく手を加えるのであれば
もともとポテンシャルがあって現状ではそれを活かしきれていない部分を
リフォームすることで引き出していくイメージ。
日方の家では唯一景色を楽しめる西側に対して開くように、
子供部屋の間仕切りをFIXのガラスとした。
マリーナシティーの花火や、夕日などの借景が居間側でも共有され
建物に囲われ景色を望めなかった家に、新しい視界を作った。

はじめて建物を訪れた時、感じたことは、室内と庭との関係性。
土地もゆったりしていて、建物も大きいのですが中で生活をしていると
外側に視線を向けることがない窓の配置とつくり。
視線が内側に向き、外との接点がもう少しあった方が良いと感じた。
台所にはもともと掃き出し窓があったのですが勝手口として脱衣所側に向いていたので
その位置を庭向きに変更して、開口部が大きく開くフォールディング窓を付けた。
ダイニングテーブルに座った時に丁度良いバランスになるように
高さを1800mmとして、開きつつ落ち着きのある窓になったと思います。
写真を見て頂いてわかるように、少し建物側に傾斜した庭の景色が
室内側にドバドバと一気に流れ込んできたような印象を受けます。
これは良い台所になりますね。
■庭の傾斜具合がポイント
kenoba辻健二郎建築設計事務所Instagram