『広川の家』
左官屋さんが扱う材料でMORTEX・モールテックスというものがある。
最近、モルタルを仕上げに使いたいというニーズが多くなってきたので
はじめて採用した材料。
薄塗のモルタルに顔料を入れて調色して鏝で押さえてから
さらにサンドペーパーで平滑に仕上げるという手間がかかるもの。
塗り厚は2~3mm程で、曲げに強くクラックなども入りくいという特徴があって
壁や天井・土間はもちろん、家具やカウンターの天板にも使える材料。
つまり、今までのモルタルの弱点
重たい、クラックが入りやすいを克服した画期的なもので
左官屋さんの作業範囲が飛躍的に拡大する今までにない仕上げの選択肢。
価格が高価なので現実的には限定的な使用になると思いますが
今回はキッチンの手元を隠す主役になる腰壁に使った。
そのままのモルタル色だと少しクール過ぎるので
茶色の顔料をほんの少し混ぜて頂いて落ち着きのあるブラウン色とした。
初めての材料ということで
仕上がりがどんな感じになるか不安でしたがとても良い雰囲気。
■これは良い腰壁になりました 主役が納まってホッとしています

kenoba辻健二郎建築設計事務所Instagram