ボールド(曲面)天井の空間。
低い所で2100、高い所で2500mmと親密感が漂う。
部屋は
北側に位置し順光に照らされた外の景色が室内に飛び込む。
さながら巣の中から外を見るような効果が生まれ
大きなFIX窓があるものの外からの視線はほとんど気にならない。
その窓を背にベンチが設けられ
米松のテーブルとその上には照明器具兼用の排気フードがある。
テーブルの中央には蓋が付けられていて中にはガスコンセントが入っている。
テーブルの高さは680mmで通常のテーブルよりもかなり低い。
それに合わせて
Yチェアもレッグカットされている。
当時から使われている(
作品集にも載っている)ということは40年選手。
Yチェアって丈夫なんだなぁと改めて実感。
キッチンとの間には
3枚の引き戸が入れられていて
宮脇さんの考えでは、食事側からは流しなどのゴタゴタを見たくない
というのがあって、オープンキッチンにしながら、仕切りたい時には普通の
ダイニングとキッチンが分けれられるようにしている。
この建具は他の宮脇作品にも登場するのでこだわりの納まりだと思います。
他の建築家の作品ではあまり見ることがないので珍しい建具。
今は壁付けのエアコンが付けられていますが
本来は天井裏にファンコイルが入っていてボールドの両袖と天井中央の
凹部から冷暖房を給排気する仕掛けとなっている。
kenoba辻健二郎建築設計事務所Instagram