『六十谷の家2』
ソファーとダイニングテーブルだけしか居場所がないというような計画は窮屈だと思う。
小さなコーナーで本を読んだり、
広めの土間で自転車をいじったり薪ストーブをじっと眺めていたりする。
こういったスペースは部屋単位で考えるのではなく
コブのように少し膨らんだスペースとか凹んだスペースで割り当てると使い勝手も良くなる。
生活のバリエーション、行動のパターンがいくつか誘発される仕掛けがあると
家の中で居ることが楽しくなってくる。
(wifiが普及したおかげでテレビの前に拘束される間取りからそろそろ自由になってきた)
今回の計画では玄関とリビングの間に前室を設けてそこに本棚とソファーを造りつける。
小さな図書室のような佇まい。
そんなに広くないけど、この家にとってはとても重要な場所になると思う。
あらためて考えるとこういった計画は
カッコいいとか、お洒落とか見た目の発想で考えていくものでなくて
子供が秘密基地を作るようにワクワクしながら考えていく感覚と似ているんだと思う。
そうか!これを遊び心と言うんですね(笑)。
■玄関から前室を見る:正面は畳室左がリビング
■前室から玄関を見る:左のスペースに本棚とソファーを造付ける
■玄関土間を広くとった
毛見の家■玄関とリビングの間に前室をとった
上の家kenoba辻健二郎建築設計事務所Instagram