建物の色を選択する場合、
その色が周辺の環境に与える影響についても配慮しなければなりません。
古くから、「向こう3軒隣り」という言葉があるように、
敷地内だけの事情でその色が決定されてしまうようでは、
ちぐはぐな街並みになってしまいます。
古い街並みが美しいのは、
限られた制約の中で材料が選択され、
微細なデザインの違いにより個性を生み出しているからだという人がいますが、
思い通りの色が自由に作り出せる現在の事情を考えると、
暗黙に理解されていた「向こう3軒隣り」の美意識を、
改めて自覚しなければならない時なのかもしれません。