仕事のお話を頂いてから、敷地を拝見させていただき、
希望予算や、間取り、こだわり等の諸条件をお伺いした上で
一度事務所に持ち帰り、計画案の作成に取り掛かります。
計画を考えていく上で大事なのは、
その敷地、与条件の中でどのような計画が可能なのかを可能な限りあぶり出すことです。
何も無いところから、形を作っているように思われがちですが、
実は計画を考える時には既に曖昧な輪郭が決められていることが多く、
複数の案を考えるというのはその輪郭を浮かび上がらせるような作業に近いように思います。
ここで輪郭というのは、
・法律により決定するもの
※yamanacasaでは自然公園法により、“片流れの屋根”“陸屋根(フラットルーフ)”は駄目という制約がありました。
・まわりの環境により決定するもの
・クライアントの要望により決定するもの
・敷地に立った時に感じた印象により決定するもの
等があります。
計画案の検討の時に大事なのは、
案それぞれが色々なベクトルをもっているということ。
案の巾が広い方が良い。
無関係に作られたような案それぞれに、
吸収すべきアイデア、反面教師のアイデアがあり、
その作業を進めていく中で、輪郭がだんだん見えてきます。
■yamanacasaの検討案。
[1/100の大きさで検討用の模型を作成していきます。
模型にならない案も含め、それぞれに発見を繰り返して案を磨いていきます。写真右が最終案。]