カテゴリ:『新宮の家』( 26 )

180801 What is important is having a time axis!

『新宮の家』

時間軸という考えを持つと建築のスタイルが見えてくる。

建築に対する、時間軸をできるだけ長く持つこと。
そうすることで必然的に素材、形態の選択肢が絞られてくる。

モノを決められないのは
その時の、一瞬の好みで選ぼうとするから。

b0129659_8541288.jpgb0129659_854194.jpg
b0129659_8543574.jpgb0129659_8544258.jpg
b0129659_8545045.jpgb0129659_8545864.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-08-01 09:07 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180730 フィルター

『新宮の家』

ロールスクリーン、格子、障子、装飾ガラス、カーテン
それら光を透過させ、遮るアイテムをフィルターと考えている。

その重なりが多ければ多い程、その組み合わせが増え
使い分けによって部屋の印象が変わる。
素材を増やすよりも、フィルターを増やした方が余程室内に多様性が生まれる。

元気なときもあれば、そうでないときもある。
その時々の気分により調整できることが住宅には大事なこと。

■照明器具も分灯することで様々なシーンに対応させる
b0129659_10115347.jpg
b0129659_1012549.jpg
b0129659_1011418.jpg
b0129659_13481618.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-30 15:30 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180727 準防火地域に建つ

『新宮の家』

昔は圧倒的な森林資源を武器に製紙工業で栄えた新宮市。
飲食店が集まり大きな商店街が街中につくられ、地区指定としては商業地域で準防火地域。
立派な都会・・・。
https://tsujichika.exblog.jp/28086255/

余談にはなるが、主要都市から離れている新宮市では全国展開するチェーン店の参入が少なく
今でも個人経営の飲食店が数多く残る。
中華、和食、寿司、イタリアン古くからやっているであろう店に
お施主さんと昼食をご一緒するのも楽しみな時間だった。
海南市においてはそういった飲食店はほとんど大手チェーン店に置き換えられ
新宮で経験する、ハンバーグランチは近所にあったシャトレを思い出させてくれた。
外から見ると、たくさんある個人経営の飲食店の存在が、新宮の魅力(個性)なのだと思う。

隣地境界からは建物の足場が組めるクリアランスを確保し
敷地をトレースするように素直に平屋を建てた。

手前の車庫は道路高さに合わせ、奥の居住部は熊野川の氾濫に備え地盤面をかさ上げしている。
おおきくゆったりとした切り妻屋根を載せることで外からは、そういった作為を感じることがないようにし
土地に馴染み良い姿にしています。

深い軒が道路との程よい緩衝帯となることで奥行きを作り、
袖壁のスリットは単調になりがちな妻面のアイストップとしてキリリと良いアクセントになったと思う。

b0129659_9264088.jpgb0129659_9265323.jpg
b0129659_9285752.jpgb0129659_928555.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-27 10:00 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180726 LDK+仏間

『新宮の家』

お二人の為の住まいということで、寝室と水廻り以外はワンルームの構成。
生活のほとんどをこの空間で過ごすことができます。

キッチンの横には、作業机を設けて奥様の趣味である手芸ができるスペースに。
天窓からの太陽光が手元を明るく照らします。

唯一外部に面する、掃きだし窓の壁面は大きく三分割されその中央を壁としました。
圧迫感がでないよう欄間をFIXの窓として閉じつつ開放感を獲得しています。

中央の壁にソファーがくることで落ち着きある雰囲気を作っています。
ソファーとテレビの間にテーブルを置くと狭くなる為、独立した小さなテーブルとしました。
こうすることで、パソコンやタブレット、本等ちょっとした物を
手元に置いておけるので非常に便利かと思います。

■中央の梁と丸柱は存在感を消す為薄く白塗装している
b0129659_13265276.jpg
b0129659_132787.jpg
b0129659_1344045.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-26 13:49 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180725 竣工写真

『新宮の家』

朝5:00に海南を出て新宮へ。
新宮へ通うのもこれで最後かと、ハンドルを握る手にも力が入る。

現場も引き渡しが終わり7月中に引越し。
記録を辿ると、上棟が4月19日でそこから3ヶ月で完成している。
何もバタバタしていたわけではなく、大辻建設様の段取りとチームワークの良さにつきる。

現場には家具が搬入されていた。
いいね!と一言、写真を撮り始めた。

■終いの棲家としてご夫婦の為の家として計画した新宮の家。
何よりも大事にしたのは大きくなりすぎないスケール感。体に馴染むシャツのように各部の寸法を調整している。
b0129659_101646.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-26 13:48 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180718 やわらかい仕上げ

『新宮の家』

家具は、赤茶色(チェリー材・皮)を基調としたものが入る。
建築は、ヒノキを中心にやわらかい印象の仕上がりなので
家具が入ることで調和がとれると思う。

来週搬入します。

b0129659_1038661.jpg
b0129659_1038182.jpg
b0129659_10383294.jpg
b0129659_1042323.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-18 10:48 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180717 紅葉しない

『新宮の家』

小さな中庭には、伊勢砂利を敷いた。
明るい色の砂利なので、光が反射して室内の印象も明るくなる。

庭木には、ヤマモミジとナンテンを植えて頂いた。
グランドカバーとしてタマリュウで島をつくり
ごろた石や石鉢等でとても良い雰囲気に仕上がっている。

メンテナンスのことを考えると
成長が遅く、小さな庭には最適な組み合わせになったと思う。
新宮は温暖な地域なのでモミジが紅葉しないのは少し残念。

■隣地境界との間にはフェンスを設けるので中庭は外から見えなくなる。
→中庭に面する窓周りの立面がすごく良い。見納めになります。
b0129659_10312758.jpg
b0129659_10313868.jpg

辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-17 10:42 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180715 fragrance

『新宮の家』

床材として数ある樹種の中で
ヒノキのように、『香り』が特徴となる木はほとんど無い。

ある空間に入った時、五感の中で一番始めに感じるのは嗅覚。

家具屋さんなどで良い香りのディフューザーを置くのは
緊張感をやわらげリラックスさせる効果を期待して。
スターバックスの最大の広告はあのコーヒーの香りだと言える。

新宮への道中、人気の無い道の駅の便所に立ち寄る。
ひとつは、無味なタイルで仕上がった空間。
ひとつは、壁にヒノキが使われている空間。

前者は何か汚いところは無いかと神経質な感じが漂い
後者はとにかくゆっくりとできる。

香りが人の感覚に与える影響はすごく大きい。
片道、3hの道中で得た教訓(笑)。

b0129659_842347.jpg
b0129659_8424546.jpg
b0129659_8433046.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-15 08:59 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180714 透ける向こうには光をあてる

『新宮の家』

住宅建築の名作『白の家/篠原一男』
その図面を眺めていると、小屋裏に妙な天窓がある(小屋裏の為にわざわざ天窓を設けないのに・・・)。
その窓から入った光が照らすのは天井付近に設けられた障子。

居間から見ると、その障子の背面から光があたることで
ほのかに光が透過する。

透けるものを用いるときはその背面に気を配りたい。
その先に光が無ければ、暗闇を室内に透過することになるからだ。

新宮の家では
もともとの家に使われていたガラスの一部を再利用した。
今では珍しい、独特のモアレを生む表現が面白い。

■玄関から食卓に入る扉:キッチンカウンターに落ちた光がキラキラしている
b0129659_1019242.jpg
■居間から奥のプライベート空間への扉:背面には天窓を設け居間に明るさを透過する
b0129659_1019151.jpg
■古いアイテムは、ノスタルジックではなくモダンに扱う
b0129659_101924100.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-14 10:32 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)

180705 真壁派と大壁派

『新宮の家』

柱・梁・格子や畳の縁など線で空間を分割し思考する真壁派、
それらを極力排除して、面で思考する大壁派。
どちらかに偏りすぎると息苦しくなる。何事もバランス・・・。

中庭に面する掃きだし窓周辺の壁は、柱梁で開口部を分割し整然とした印象が漂う。

そこから入った光、分割された光を、
目地(線)の無い左官の壁、白い天井、やわらかい面が受け室内に反射させる。

ソフトでやわらかい印象をつくる。

最後に家具が置かれることで
全体のバランスが整うようこれ以上やりすぎない方が良い。

b0129659_5481362.jpg
b0129659_5482235.jpg
b0129659_5571363.jpg
辻健二郎建築設計事務所
Instagram
by tsuji-chika | 2018-07-05 06:01 | 『新宮の家』 | Trackback | Comments(0)