カテゴリ:『赤坂台の家2』( 20 )

190619 シャッターの問題

『赤坂台の家2』

昨年の台風21号
が建築業界に与えたインパクトはとても大きい。

その一つに、雨戸やシャッターに対するニーズがある。
(新宮の家では外壁の外側に木製建具で雨戸(引き戸)を付けている)
今のガラスは昔のものに比べると厚みがあり、余程のことがない限り割れることはなくなった。

設計事務所の場合、意匠(デザイン)的な理由もあり
雨戸やシャッターを付けない設計がほとんどだが、
今回の台風を機に雨戸やシャッターを避けて考えるのが難しくなった。
(強化ガラスを用いるという選択肢もある)

さて道路側に面する部分、2階の寝室についたシャッターボックス。
2階の外壁を外にふかして、凹みをつくりその中にシャッターボックスを納めた。
そらにその奥行きを利用して
凹みの手前側にアルミの簾を付け建物の外観を整えることにしている。

■ネガ要素を逆手にとって考えてみる
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by tsuji-chika | 2019-06-19 11:23 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190618 見切りについて

『赤坂台の家2』

絶対に誰も気付かないから書いておきます(笑)。

吹き抜けの垂れ壁と、1階の天井の見切り材について。

垂れ壁は、茶色の仕上げ。
1階の天井は、白の仕上げ。

仕上げが切り替わるので
その取り合うところには見切りが必要になる。

今日の話はその見切りについて。

何も考えなければ、ボテッとした角材を付けて終わるところ。
今回は、断面を三角形に処理して頂くことでシャープな印象にした。

小さな部材だが
この一手間で吹き抜け全体の印象がきりりとなる。

■写真も少し大きめに・・・
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by tsuji-chika | 2019-06-18 10:57 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190608 素材感

『赤坂台の家2』

内部が仕上がりました。

珪藻土クロスに、ゴム集成材の造作、スギヒノキの構造材
手に触れる部分には真鍮製の鈍く光る金物。

それぞれは地味な材料ばかりで
特に高価なものでもない。

素っ気ないかわりに素材は本物を使う。

そこに効果的に光が入ることで
素材が活き活きしてくる。

何かに似せた材料だとこうはならない。

■壁や天井に反射する光のグラデーションが模様や柄となる
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by tsuji-chika | 2019-06-08 09:11 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190606 化粧

『赤坂台の家2』

外部の木部について極薄い白の塗装をしている。
一手間

写真では伝わりにくいが
やはり、何も混ぜない透明のものを塗った時とは仕上がりが違う。

やさしい。

スギの力強い部分ではなく、柔らかい部分がうまく表現できていると思う。

外壁の茶色の左官壁との相性も素敵です。

■シンボルツリーの緑が入ることで丁度いいバランスになります
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by tsuji-chika | 2019-06-06 06:06 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190516 一人の手で

『赤坂台の家2』

一人の大工さんが、上棟から、家具、造作と一通り責任を持つことが少なくなった。

■棟梁は黒江の家でもお世話になった中村大工
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by tsuji-chika | 2019-05-16 15:48 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190510 bright room

『赤坂台の家2』

周囲が隣家に囲われているので採光をとるのが難しい。
プライバシーの問題もある。

南側に配置した小さな和室。
大きな掃き出し窓から光が入り、
居間側から見ると、
吹き抜けの大きな壁の暗さと和室の明るさの対比が際立つ。

和室への出入り口を少し小さくすることで
よりその対比を強くした。

少し暗いところに立ち、視線の先が明るいと印象がすごく良くなる。
向こうに行ってみたい効果(サバンナ効果)が期待できる。

想像して欲しい
もしこれが反対の関係であれば、この和室に行きたくなくなり
襖が閉まった状態になってしまう。

風通しや採光、部屋の広がりを期待すると
常に開いていて欲しい和室なので、自然とそうなる仕掛けを作った。



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by tsuji-chika | 2019-05-10 15:31 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190509 一手間

『赤坂台の家2』

素地の木に透明の保護剤(クリア)を塗ると濡れ色になって木目が浮き立つ。

ヒノキやスギの場合その木目が強調されることで和の要素が強くなる。
好みの範疇ではるが
ヒノキやスギの場合、塗装をせず白木のままが清々しくて美しいと思う。
内部で塗装が特別必要でないところは無塗装とすることが多い。
https://tsujichika.exblog.jp/i20/

色々と考えた結果
透明に少し白の塗料を混ぜることを試してみた。
現場で調整して頂き交ぜ具合を決める。

今建設中の国立競技場に国産材が大量に使われる。
ある記事を読んでいると少し白で着色するようなことが書かれていた。
おそらく同じような思考だと思う。

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by tsuji-chika | 2019-05-09 13:24 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190424 面積と容積

10連休を前にして資材の流通、職人さんの手配、確認業務の停滞がおきている。
国が休日として定めるのは最低限にして、有休を堂々と取れる風土になれば良いのにと思う。
これだけ休日が多いと、日当で働く職人さんにとっては良い迷惑にしかならない。

『赤坂台の家2』
3方を建物に囲われ、奥に細長い敷地。

広さの感覚を面積(畳数)だけで捉えていると物理的な限界(狭い)がある。

面積x高さ=容積

として広さを扱うと一気に空間が展開してくる。
今回、中心となる居間の天井を1.5階分の吹き抜けとし容積を稼いだ。

南側からの採光も周囲の視線、建物を考えると限定的になるので
幅を抑えて、高さでとることにしている。

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by tsuji-chika | 2019-04-24 09:42 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190408 点と線

『赤坂台の家2』

食卓と居間を分けるところに2階を受ける柱を設けた。
当初は1本で計画していたが、構造的にも視覚的にも2本の方が良いと思い1本増やした。

1本であることと、2本であることの違いは大きい。
1本であれば柱が象徴的な存在となる。今まではこの使い方が多かった。

しかし、2本であれば、柱と柱の間に磁場が発生し境界を暗示する線のような存在になる。

今回、居間が吹抜け空間となる。
この2本の柱があることで、天井を低く抑えた手前の食卓との対比がより鮮明となった。

■2本の柱の距離を“間が抜けない”ように慎重に決めている 
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by tsuji-chika | 2019-04-08 11:59 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)

190405 視線の先に

『赤坂台の家2』

図面の中を歩くという感覚。

特に展開図を描くときは部屋の隅々に意識が向かい
実際にその場にいるような感覚になる時がある。

その逆もあって、日常で体験することを
2次元(図面)として置き換えてしまう癖がある。

先生とは、先に生むと書く。
(便宜上かもしれないが)設計士が現場で先生と呼ばれるのには
先に図面上で疑似体験しているからだと思っている。決して偉いからではない。

視線の先に見える軒裏のスギ板。
特に、玄関へは下から階段を上るアプローチになるので
この軒裏の印象が建物の印象につながる大事な部分。

山長商店さんに
手配頂き紀州材の上品なスギ板として頂きました。

■無意識に毎日見るところ こういう所に気を配りたい
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by tsuji-chika | 2019-04-05 11:50 | 『赤坂台の家2』 | Trackback | Comments(0)