カテゴリ:『三重の家』( 18 )

191130 家具を作っているよう

『三重の家』

現場を見ていると、家具を作っている感覚になることがある。

図面に描いておいて無責任だが、これは大変だなと思う。
一本の線はサッと引けるが現実にする為には、
材料を手配して、木の癖を読んで、刃 物を研いで、角度を調整して溝をつく必要がある。

設計と施工が分離していなくて
考える人と作る人が一緒の場合は余程自分に厳しい人でない限りこんな手間はかけないようになる。
そんな変わり映えしないと感じるならば誰だって楽をしたい。

言い換えると、設計・施工が分離しているからこそなしえる仕様だとも思う。
大事にしていることは、できた時に関わって頂いた人が納得して貰えるかどうか。

「あー面倒くさい」と言いながらもニコニコして作業をして頂ける姿に頭がさがる思いです。

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by tsuji-chika | 2019-11-30 10:00 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191128 拠り所

『三重の家』

拠り所【ある事の成り立つ根拠となる事柄:大辞林】がない土地。
ここに20坪ちょっとの家を建てるのだから気をつけなければなんだか寂しい印象の家になってしまう。

大屋根と、差し掛けの小さな切妻屋根。
親子の屋根が支えあい成立する形を作った。

■差し掛けがあることで親しみやすく豊かな感じが漂っている
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by tsuji-chika | 2019-11-28 15:17 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191127 風伝おろし

『三重の家』

風伝おろしという自然現象。
盆地に溜まった霧が溢れだして山肌に沿って流れ落ちる。
もののけ姫みたい・・・。

■これだけきれいに見えるのは珍しいそうです
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by tsuji-chika | 2019-11-27 16:49 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191125 fog

『三重の家』

朝5時に家を出ると、現場には8時30分につく。
ルートは、中辺路を経由して紀伊半島を横切る、信号がほとんどない整備された道。

■夜明けまで霧におおわれた
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by tsuji-chika | 2019-11-25 09:48 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191119 組み合わせで考える

『三重の家』

2階では窓の位置が高くなり、
床に寝転んで外を見ることができないのが普通。
バルコニーがあれば掃き出し窓にできるが
結局はバルコニーの腰壁に邪魔されて外が見えない。

三重の家では窓の外に下屋(1階の屋根)があることで
窓辺に立っても直接階下に落ちることはなく、心理的な安心感を作っている。

■低い位置に付けられた窓。木製建具ですべて戸袋に引き込まれる納まりです。
■解放感があって外に居るような感覚になります。この窓から熊野の花火が見えます。
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by tsuji-chika | 2019-11-19 12:58 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191115 空

『三重の家』

階段を上がるとき視線は上を向く。

三重の家では2階に居間や台所がある為
はじめてくるお客さんも、階段を使って2階に上がる。

1段2段と歩を進めていくと視線の先に空が見えてくる。
この解放感、体験がこの家の醍醐味になる。

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by tsuji-chika | 2019-11-15 10:20 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191114 職人さんの感性

『三重の家』

スギやヒノキと同じ樹種であっても
節が多くなるほど値段は安くなる。

市場では節が無い=良い木として扱われているから。

しかし、節があろうが無かろうが
暖かさや調湿性といった機能面でみるとその差はない。

今回、内部の仕上げは一部を除いてすべて木で仕上げる。
節の有り無しにこだわりを付けず木が持っている性質を期待して計画を進めている。

写真は玄関の式台(ヒノキ)。
材木屋さんは、どこに使われるのかを聞いてから材料を手配する。
「節ありでも大丈夫ですよ」と言っても大抵は無節でくる(笑)。

大工さんもしかり、お施主さんや、設計士がいくらそれで良いですよと言っても
彼らにも大事な感性があってそれを無下にはできない。

■毛布が掛けられ大事に保管されている式台
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by tsuji-chika | 2019-11-14 09:16 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191112 差し掛け

『三重の家』

差し掛けが付きました。

雨風から建物を守り、半屋外スペースとして野菜を干したり
自転車を置いたりと使い勝手の良い空間。

そういった機能的な側面と共に
建物に影を落として奥行きをつくる視覚的な効果も期待できます。

2階の窓も単調にならないように
木枠を付けて同じように奥行きが出る納まりとしてバランスをとっています。

■サッシの縦横比は制作寸法のぎりぎりの縦長としている
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by tsuji-chika | 2019-11-12 08:39 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191018 伝えること

『三重の家』

毎回同じ方との仕事だと、「〇〇邸の納まり」と伝えれば用が済む。
しかし、毎回違う方だとそうはいかない。

図面に描いてあるからといって
そのままこちらの意図が伝わるわけではなく
どちらかというと伝わらないものとして入っていった方が良い。

朝8:30に現場に到着し、各職方の担当者と打合せを行う。テーブルは軽トラの荷台。
こちらもこのやり取りを何百回と繰り返してきたので大体のことは説明できる。

人に伝えることは難しい。

手描きで描いて伝えること。

細かな納まりになれば
三角スケールとパイロットのフリクションペンを使ってその場で正確に図面を描く。
ゆっくりと正確に。必要に応じてmulti8で着色する。
時間がかかるが、そのスピードに合わせてしゃべりながら思考のプロセスを
職人さんにも共有してもらう。

何も描く図面が正しくある必要はない。
最初に描く図面はたたき台程度として捉え
職人さんの意見を反映させながらより良いものにブラッシュアップさせる。

一緒に思考して頂くことで、「ようやくわかった!」と言ってもらえればしめたもの。
その後のやりとりはスムーズに展開します。

■時間をかけて金物ひとつづの寸法をおいながら描く
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■親子で工務店をされています

建築峪中のお父さん。一緒に製図をしてくれます(笑)。
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by tsuji-chika | 2019-10-18 09:28 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)

191017 スギとヒノキ

『三重の家』

1階は真壁、2階は梁下まで大壁。
仕上げは床がヒノキで壁(一部左官がある)・天井がスギ。
塗装もする予定がないから、無垢の木の中に住む心地になる。
板材は節有りで地元三重の製材所から調達する。
飾り気は無いが、無駄な寸法を無くすことで
キュッと引き締まった空間にしたいと思います。

■2階床下地はJパネル:化粧になる梁組は見え方を考慮して割付している
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■縦長の三連窓:小気味よく分割する

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■階段は建物の中央に。その周りをグルグルまわる間取りにした
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by tsuji-chika | 2019-10-17 09:14 | 『三重の家』 | Trackback | Comments(0)