080522 巾362厚30の杉板

これだけ巾がある木は、高価になってしまうので
2枚に分けて接ぐことになるのですが(当然図面でも2枚に分けて描いていたのですが)、
棟梁のはからいで、1枚板を取り付けて下さいました。
しかも、無節(節のないことをいいます)。
笑いながら、「ふんぱつしたよ」と言って頂けたのはとてもうれしかったです。
この枠を見るだけでも、一見の価値はあるすばらしい窓枠が出来上がっています。

■鴨居よりも竪枠の方に良い材を使った方が見栄えするとのことです。
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# by tsuji-chika | 2008-05-22 09:12 | 『大野中の家』

080521 色を付けるということ

建物の色を選択する場合、
その色が周辺の環境に与える影響についても配慮しなければなりません。
古くから、「向こう3軒隣り」という言葉があるように、
敷地内だけの事情でその色が決定されてしまうようでは、
ちぐはぐな街並みになってしまいます。
古い街並みが美しいのは、
限られた制約の中で材料が選択され、
微細なデザインの違いにより個性を生み出しているからだという人がいますが、
思い通りの色が自由に作り出せる現在の事情を考えると、
暗黙に理解されていた「向こう3軒隣り」の美意識を、
改めて自覚しなければならない時なのかもしれません。

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# by tsuji-chika | 2008-05-21 12:17 | 海南市の風景

080520 下屋の存在

以前、「身代りとしての下屋」というタイトルで、
下屋(平屋)部分が取り付くことでの効果について書きました。
今回はその続編ということで、書きたいと思います。
写真を見て頂くと一目瞭然、
下屋が取り付くことで、建物の横方向に広がりが生まれています。
2階部分の屋根と、平屋の屋根に重なりの効果も生まれ
実際現場に立つとその坪数(延べ39坪)以上の大きさが感じられます。
また、下屋が建物の重心をぐっと低く抑えてくれるので、
全体に安定感を生み出しているのがよくわかります。
この安定感というのはとても重要で、
建物の雰囲気を決定づける大事な要素となっています。

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# by tsuji-chika | 2008-05-20 11:19 | 『大野中の家』

080518 「けらば」の出し方

切妻屋根の妻側の端部を「けらば」といいます。
外壁面から持ち出しとなるので、何らかの方法で補強する必要があります。
「大野中の家」では、上の屋根では900mm、
下の屋根では600mm、けらばの出をとっています。
通常は上の屋根のように、母屋をそのまま突き出してその上に垂木をかけるのですが、
上下の屋根でそれが並ぶと、しつこくなりそうだったので、
今回はそれぞれ異なる納め方で仕上げています。
写真を見ていただくとその違いがよくわかると思います。

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# by tsuji-chika | 2008-05-18 10:20 | 『大野中の家』

080517 シルエット

「家の絵を描いてください」とお願いすると、
多くの人は三角屋根の絵を描くと思います。
特殊な地域を除いて、大昔から屋根は三角と相場は決まっているもので、
オランダに言っても、マチュピチュに言っても基本的なシルエットは同じでした。
雨を下に流すために三角は作られるのですが、家を考える際その実用的な側面と共に
記憶に刷りこまれたシルエットも慎重に扱う必要があります。

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# by tsuji-chika | 2008-05-17 09:17 | 海南市の風景